睡眠時に最適なエアコンの設定温度とは？快眠するための工夫も紹介

質の良い睡眠は、健康や日常生活のパフォーマンスに欠かせないものです。そのためには寝室の環境を整えることが重要であり、特にエアコンの温度設定は快適な睡眠に大きな影響を与えます。本記事では、睡眠時に最適なエアコン温度や設定のポイント、注意点を解説します。

なぜエアコンの温度が睡眠に影響を与えるの？

人は眠りにつく際、深部体温（体の内部の温度）が自然に低下します。この体温低下のプロセスは、体が「休息のスイッチ」を入れるようなものです。深部体温が適切に低下することで、体内の代謝やホルモン分泌が正常に機能し、心身の疲労が回復します。

しかし、室温が高すぎたり低すぎたりすると、この深部体温の調節が妨げられてしまいます。体温調節がうまくいかないと、眠りが浅くなったり、睡眠中に何度も目が覚めてしまったりといった睡眠の質の低下に繋がります。

そのため、エアコンを正しく設定することで、体温調節をサポートするような快適な睡眠環境を作ることが重要となってきます。

睡眠時に最適なエアコン温度とは？

専門家によると、エアコンの設定温度は夏は26〜28℃の冷房が最適と言われています。室温が高すぎると寝苦しくなり、逆に低すぎると体が冷えすぎや外気温との差による体調不良などに繋がってしまいます。

それに対して、冬は18〜20℃の暖房が推奨されています。寒すぎると体が緊張し、リラックスできなくなるため、適度な暖かさを保つことが大切です。

ここで紹介したのはあくまで一般的な設定温度なので、ご自身の体質や体調を加味しながら最適な温度を探ってみて下さい。

快適な睡眠を得るためのエアコンの設定方法

温度以外にも、エアコンの設定や使い方を工夫することで快適な睡眠を得ることができます。ここでは、エアコンを使った睡眠改善の工夫をいくつか紹介します。

タイマー機能を活用する

エアコンを一晩中つけておくと、体が冷えすぎたり電気代が余計にかかることがあります。そのため、タイマー機能を利用して、就寝後2〜3時間で止まるように設定するのがおすすめです。

一方で、起床直前にエアコンが再び稼働するように設定すると、朝の冷え込みを防ぎ、スムーズに目覚めることができます。特に寒い季節にはこの設定が効果的です。

風向きを調整する

風が直接体に当たらないよう、風向きを天井に向けるか、部屋全体に循環するようにしましょう。これにより、体が冷えすぎるのを防げます。

また、エアコンの風を直接顔に当てると、喉が乾燥しやすくなるため注意が必要です。ちなみに、乾燥しすぎるといびきをかきやすくなるという研究もあります。鼻や喉の乾燥を防ぐために、エアコンの位置や風向きに配慮しましょう。

サーキュレーターや扇風機と併用する

エアコンの風を効率的に部屋中に行き渡らせるため、サーキュレーターや扇風機を使うと良いです。これにより、設定温度を上げても快適さが保たれ、省エネ効果も期待できます。

特に広い部屋では、空気の流れを効率よく作ることで、エアコンの効果を最大限に引き出せます。冷房だけでなく暖房時にも有効です。

湿度を管理する

快適な睡眠には湿度も重要です。加湿器などを併用して湿度を50〜60%に保つことで、喉や肌の乾燥を防げます。特に冬は乾燥が進みやすいため、注意しましょう。

逆に、夏場など湿度が高すぎる場合は除湿機能を活用すると良いです。湿度が適切に保たれると、カビやダニの発生を抑える効果も期待できます。これにより、睡眠環境全体の質が向上します。

夏場は除湿をするだけでも随分快適になるよね

睡眠時のエアコン使用時に気をつけるポイント

ここでは、エアコンを使って心地よく寝るために気を付けるポイントをいくつか紹介します。

体を冷やしすぎない

冷えは体に負担をかけ、眠りが浅くなる原因になります。薄いタオルケットやブランケットを使用して体を守りましょう。また、靴下を履いたり、寝間着に保温性の高い素材を選ぶと冷えを防ぎやすくなります。夏場でも腹巻きや薄手の掛け布団を使うことで体を冷やさない工夫が重要です。

静音モードを活用する

エアコンの運転音が気になる方は、静音モードを活用することで、より快適な睡眠環境を作れます。音に敏感な方は、エアコン以外の音源（時計の秒針音や外の騒音）も確認し、必要に応じて耳栓やホワイトノイズマシンなどを使用するのも効果的です。

フィルターを定期的に掃除する

フィルターが汚れていると効率が悪くなり、エアコンが正しく機能しません。月1回を目安に掃除を行いましょう。汚れたフィルターは空気の流れを妨げ、電力消費が増加するだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。さらに、掃除を怠るとエアコン内部にカビが繁殖し、独特な異臭の原因になることもあります。清潔なフィルターは快適な睡眠環境の基本です。